入職して7年になります。
日々業務に追われ、疾患や症状に着目しがちですが、ナイチンゲールが言うように「病気をみるのではなく“病気の人”を看護する」ことを大事にしています。どんなに忙しく時間が通り過ぎてしまうときでも、意図的に足を止めて、患者さんとコミュニケーションをとるようにしてきました。
ある患者さんとのエピソードです。悪性疾患で余命を宣告されて緩和的医療に切り替え、最期は自宅で過ごすことを選択された患者さんでした。退院の時に「あなたには、よく元気をもらった。本当にこの病院に入院してよかった。いつでも戻ってきていいと先生も言ってくれて・・・また戻ってきたら、その時はお願いね。私、頑張るからね。」「あなたも若いからって、身体には本当に気をつけてね。ベテランさんで、とても忙しいだろうけど、本当に気をつけるのよ。」と言って、私の手をしばらくぎゅっと握り、笑顔で退院していきました。このような素敵な言葉をいただき、振り返ってみると、数えきれないほどたくさんのAさんとの場面を思い出し、忘れられない患者さんとなりました。このような患者さんとの出会い、患者さんからいただく言葉と笑顔が私のエネルギーになっています。