リハビリテーション科(痙縮治療・義肢装具外来)

概 要

「リハビリテーション科」とは、病気や外傷の結果, 身体に何らかの障害が生じた方へ医学的リハビリテーション治療や治療的訓練を通して, 失われた身体機能の回復を目的とする診療科です。
残された機能を最大限に生かす治療を行い、歩行や日常生活動作などの回復を図り, 患者さんが家庭復帰や社会復帰ができるように支援していきます。

外来診療のご案内

痙縮治療外来

中枢神経障害(脳卒中(脳梗塞, 脳出血等), 脊髄障害)後にみられる手足の筋の緊張のため「手の細かな動作ができない」「指が曲がったまま開けず手を洗えない・爪が切れない」「肩や肘や手首が曲がって着替えが大変」「足が尖足・内反する」「かかとが浮いてしまって装具が履けない」「足の緊張のため歩けない」「歩くときに肘や手首が曲がってしまう」「筋の緊張のため胸や手足に痛みがでる」などの症状が起こり、痙縮と呼ばれています。
脳卒中の約4割の方にこの痙縮があると言われており、日常生活や歩くことが困難な方が意外に多くみられます。また、そのままにしていると、軟部組織の器質的変化により、手足の関節が硬くなり, 動かない状態(拘縮)になってしまいます。
痙縮治療としては筋肉の緊張を和らげるボツリヌス治療があります。日常生活や歩くことの妨げになっている筋の治療を行いますが、適切に筋を同定しなくてはいけませんので、超音波を使って治療(エコーガイド下治療)をしています。
他に, ボツリヌス治療の効果が期待できる痙性斜頸や半側顔面痙攣, 眼瞼痙攣に対しても治療しています。

義肢装具外来

切断により四肢の一部を失ったとき、その機能を補う人工の手足が義肢であり、失われた四肢・体幹の機能の代償や生活機能の回復を目的とした補助器具が装具です。それぞれ、義足(大腿義足, 下腿義足など)や義手、上肢装具(肩・肘・手首・手指;肘装具, 手関節・手指伸展装具など)、下肢装具(股・膝・足首;長下肢装具, 短下肢装具など)、体幹装具があります。
義肢装具士、セラピストと協力して適切な義肢装具の選択と作製や合わなくなった義肢装具の修理や再作製をしています。

担当医師紹介

古川 俊明
医学博士

  • 日本リハビリテーション医学会 専門医・指導医
  • 日本臨床神経生理学会(筋電図・神経伝導分野) 専門医・指導医
  • 日本ボツリヌス治療学会 認定施注医
  • 日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士
  • 身体障害者福祉法に基づく指定医師(肢体不自由, 音声言語機能障害, そしゃく機能障害, 平衡機能障害)
  • 義肢装具等適合判定医
出身大学  1989年 東海大学医学部卒
専門  痙縮治療、義肢装具治療、パーキンソン病・高次脳機能障害・摂食嚥下障害のリハビリテーション

患者さんへのコメント
患者さんの障害に寄り添った治療を目指しています。
身体機能の回復や生活機能を取り戻せるようにお手伝いいたします。